今日は実家に帰っていたので、ママの病院に同行してきた。
ママは3年前に大病を患い、それから定期的に通院をしている。血圧と肥満が命にかかわる、爆弾を抱えているママだが、
今現在、私の目の前で・・・
病院に行って、久しぶりに大変だった時期のことを思い出したので、
”しましましゅー”を愛読してくれているママに反省をしてもらおう、あの頃の思い出話をば。
3年前の秋、私のアパートにヨシオと私、姉カオリと弟ナオト、
珍しく兄弟3人が揃ってゴハンを食べようとしていた。
するとそこにパパから電話が入った。
ママが倒れて救急車を呼んだ、これから病院に行くが、
認知症のおばあちゃんを1人に出来ないから、誰か急いで帰宅してくれと。
3兄弟がすっ飛んで電車に駆け込み、片道90分の家路についた。
突然胸が痛いと倒れこんだママは、
そのまま深夜ぶっ通しの手術となった。
術中の死亡率もとても高い、深刻な状況だった。
にも関わらずだ、そんな重篤な状態でのママのまさかの発言にパパは脱力した。
看護婦さんが体重を確認しながらカルテに記入していたのだろう、
看護婦さん 「はーい、ママさん、体重●●kgねー」
ママ 「ち、ちがいます、●●kgです」
看護婦さんの言った体重より軽い体重を自ら申告、訂正したようだ。
看護婦さん 「・・・このベッド、体重計になってますからねー」
手術室に向かう前、最後になるかもわからなかったパパとの会話は、
「冷蔵庫の中のお味噌汁は古いから食べないでね」だったという。まぁ、そんなものなのかもしれない。
こんな大惨事も日常のなかの出来事なのだ。
しかし術中の待合室で、ナオトがそのセリフにずっと突っかかってた。
「その会話が最後だったらマジ笑えねーんだけど」、と。
我々家族は一睡も出来ないまま朝を迎え、
無事ママの手術は成功し、胸を撫で下ろしたのも束の間。
当時パパは仕事でちょっとエライポジションだった。
その日はとても大切な入札があり、
すぐに連絡が出来るよう携帯電話のメールアドレスを教えてくれと
部下の人より言われたようだ。
携帯電話のメール機能をまったく使用したことのないパパに頼まれ、
私はメールアドレスを調べて、会社の人に送ろうとしたのだが・・・
センチメンタルパパ・・・びっくり仰天なメールアドレスが設定されていた。
パパにその旨伝えると、失笑しながら「仕方がないだろ、有事だ・・」。
オトコらしい!潔く現実を受け入れた瞬間が私には見えた。これを送ったら、パパは会社で”センチメンタル”と言うあだ名が
ついてしまうんだろうなぁ、
あーあ、とメールアドレスを会社の人に送信したのだった。
しかしなんなんだ、このアドレスは!!ママーっ!!!
と怒りたいが、当の本人は人工呼吸器に繋がれている。
容態がいつ急変してもおかしくない数日間、
病院でママに付き添っていたパパは、頻繁に会社に電話を入れていた。
そのたびに私は胸が痛かった。
後日、意識の戻ったママにこのことを問い詰めると、
どうやら”Sentimental Rose"というバラの品種の名称より取ったということだった。イングリッシュガーデンに憧れるママは、中でもバラが大好きだ。
ママの病状が心配な中、パパはただでも大変なのに、
頭お花畑なママのせいで、とても恥ずかしい思いまでしたのであった。
そんなことを思い出した本日の昼下がり@病院
ママは高血圧だが、私はとても血圧が低い。
寝起きはしばらく動けないほど、血圧が低い。
ちなみに、ママが救急車で運ばれた日、
私はヨシオに全部片付けといてね、と言って食事の始まったばかりのテーブルをそのままに家を飛び出した。
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